メルアド考

メールアドレスをフランス語にしたい方々のために、ちょっとしたヒントを紹介するページです。「かわいい単語」のページもあわせてご覧ください。

1. 日→仏翻訳の字数
日本語での文字数と、同じ意味の単語・表現をフランス語で書いた場合の文字数とでは、フランス語のほうが圧倒的に文字数が多くなります。日本語は漢字があるので、文字数が少なく見えるんですね。アドレスを作る場合、パソコン用のアドレスなのか、携帯電話用のアドレスなのかによって、使える文字数は違ってきます。携帯電話でも、DoCoMoは@前が30字まで、auですと25字まで、とキャリアのよっても異なってきます。ご自分の環境をよく確かめておきましょう。日本語をフランスに直した場合、いったいどのくらいの文字数になるか、ごく大雑把な目安を書いておきます。
【例】
 日本語: 「花畑」→2文字(日本語は全角で、アルファベットは半角ですから、実際には4文字と考えてください)
 ローマ字: 「hanabatake」→10文字
 フランス語: 「champs de fleurs」→16文字(空白を含む)
 日本語:「君といつまでも」→7文字(実質14文字)
 ローマ字 「kimitoitsumademo」→16文字
 フランス語: 「avec toi pour toujours」→22文字
乱暴な換算ですが、おおむね日本語をローマ字に直した字数の5割り増しくらいに考えていただけるとよいかと思います。
2. 日本語のニュアンスをあらかじめ把握しましょう
日本語とフランス語とでは、やはり発想の違いがあります。まずフランス語では名詞が単数か複数かをきちんと区別することが多いということを覚えておきましょう。「美しいバラ」をフランス語にすると、バラが1輪なら(une) belle rose、バラが何輪もあるのなら(de) belles rosesとなります(カッコ内は冠詞なので省く場合もあります)。さらに、人をあらわす単語を使うときには、その人が男か女かで言い方が違う場合がほとんどです。「すてきな仲間たち」をフランス語にすると、仲間に男性がひとりでも含まれていると、jolis copainsとなり、仲間が全員女性の場合は、jolies copinesとなります。「すてきな」という形容詞も形が違いますし、「仲間」という単語も違います。何気なく使っている日本語に、実はどういうニュアンスが隠されているかをよく考える必要があります。翻訳というのは、ただ単語を置き換えればよいというものではないのです。また、きわめて和風な表現は、どうやってもうまくフランス語では言い表せません。フランス語は曖昧さを嫌う言葉ですし、日本語は曖昧さが好まれます。
3. 書式を決めましょう
パソコンのアドレスは、プロバイダやフリーメール業者の仕様によって、また、携帯電話のアドレスは、キャリアによって使える記号が異なります。単語をいくつか組み合わせる場合に、通常の文章なら空白になるべきところに、「 _ 」(アンダーバー)を使うか、ピリオドを使うか、それともくっつけてしまうかを決めましょう。できれば「-」(ハイフン)はなるべく使わないほうがよいでしょう。なぜなら、フランス語でのハイフンは特別な機能を持っているからです。詳細は省きますが、その特別な機能を盛り込むときにだけ使っていただきたいのです。とは言っても、アンダーバーが許可されていない場合もありますので、そのときは仕方ありません。
【例】
通常の文中での書き方: mes anges(メザンジュ)私の天使たち
アンダーバーつき: mes_anges@xxx.yyy.ne.jp
ピリオドつき: mes.anges@xxx.yyy.ne.jp
続けて書く: mesanges@xxx.yyy.ne.jp
4. ’(アポストロフィー)の扱い方を決めましょう
フランス語では省略記号として「’」が頻繁に使われます。例えば英語のdon'tならdo notと書いても正しいわけですが、フランス語では省略形は省略形で書かないと誤りです。けれどもメールアドレスに「’」は通常許可されないと思いますので、これをどうするかが問題になります。結論としては「’」が含まれる表現を使わないようにするか(これは非常に困難な場合があります)、フランス語のルールを無視して続けて書いてしまうか、あるいはハイフンで代用する手もあります。サイトのURLですと、フランスでもハイフンで代用しているケースをときどき見かけます。
【例】
通常の文中での書き方: je t'aime(ジュ テーム)愛してる
ハイフンで代用(アンダーバーが使える場合): je_t-aime@xxx.yyy.ne.jp
ハイフンで代用(アンダーバー不許可の場合): je.t-time@xxx.yyy.ne.jp
続けて書く: jetaime@xxx.yyy.ne.jp
5. 特殊記号の扱い方を決めましょう
フランス語の部屋の最初のページ「フランス語の入力」でご紹介しているように、フランス語の文字にはしばしば特殊記号がつきます。これも、つくべき箇所につけないと誤りなのですが、メールアドレスでは特殊記号つき文字は使えませんから、そういう単語は使わないようにするか(これも困難な場合が多いのですが)、記号は無視して単なるアルファベットとして扱うか、どちらかになります。
【例】
通常の文中での書き方: très joli(トレ ジョリ)とても素敵
記号なしで:tres_joli@xxx.yyy.ne.jp または tresjoli@xxx.yyy.ne.jp
6. 注意点
フランス語の単語には変化するものが多くあります。例えば、同じ「白い」という言葉でも、「白い犬」と「白い花」では「白い」という単語が形を変えます。こういう約束事を無視して単に単語を並べると、意味の通らない言葉になってしまいます。また語順も英語とは微妙に異なります。ご不明な点はどうぞBBSでおたずねください。


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