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代名動詞
日時: 2007/09/01 17:16
名前: yokko

こんにちは。今日もよろしくお願いします。

文法書で「私はポールの手を洗ってやる」
を仏語にすると 

Je lave les mains a Paul.

上のa Paul を人称代名詞に置き換えると 
Je lui lave les mains.

となり、このlui は間接補語になるという説明がありますが、上のa Paul の aは 「ポールの手」という意味で「所有」を意味するようにもとれるのですが、この分析は間違いでしょうか。「〜に」と訳せない a の考え方が難しいです。

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Re: 代名動詞 ( No.1 )
日時: 2007/09/01 17:44
名前: てふママ

yokkoさん、こんにちは。

まず「代名動詞」というタイトルにしていらっしゃいますが、これは代名動詞ではないんですよ。
Je lui lave les mains. の文中で使われているのは、あくまでも他動詞のlaverです。

それはともかく、Je lave les mains a Paul. のaは「所有」をあらわすと考えるのは無理ですね。つまりles mains a Paulというふうに、くくってお考えになったのでしょう?「所有」でしたら、les mains de Paulになります。あまり、そうは教わりませんが、Je lave les mains de Paul.という文章も実際には存在するのです。
a Paulは、「ポールにおいて」「ポールを対象として」とお考えください。Paulを「私」に置き換えると、考え方としては Je lave les mains a 私. となりますので、これはJe me lave les mains. となり、この場合使われている動詞はse laverという代名動詞になるわけです。

Je lui lave les mains. (私は彼を対象として手を洗う→私は彼の手を洗う)と
Je me lave les mains. (私は私を対象として手を洗う→私は私の手を洗う)は、
構造はまったく同じで、luiもmeも間接(目的)補語です。ただ、主語と目的補語代名詞が同一物である場合は、使われている動詞は代名動詞とみなすことになっています。

確かに「〜に」と訳せないaは、日本語で理解しようとするとわかりにくいですけれども、他の例でもたくさんありますので、慣れるしかないですね。
Re: 代名動詞 ( No.2 )
日時: 2007/09/01 20:39
名前: yokko

あ!ほんとうです。
質問の内容をどのようにしようか考えてるうちに初めに考えていた文章から別の文章に変えてしまい、タイトルだけはそのまま変えていませんでした。すみませんでした。

お答えありがとうございました。よくわかりました!
Re: 代名動詞 ( No.3 )
日時: 2007/09/02 14:09
名前: yokko

またお聞きしたいのでよろしくお願いします。

代名動詞の相互的用法で、再帰代名詞se が、動詞の直接補語になる場合と間接補語になる場合の見分け方がわかりにくいのですが、教えていただけますでしょうか。
  
また、再帰的用法や、受動的用法では、「se 以外に直接補語があればse は間接補語になる」、という考え方でよいでしょうか

Re: 代名動詞 ( No.4 )
日時: 2007/09/02 14:58
名前: てふママ

■代名動詞相互用法における再帰代名詞の直接・間接の見分け方
使われている代名動詞からseを省いた動詞が、直接補語をとる動詞なのか、間接補語をとる動詞なのかで判断します。
【例】
A. Marie et Jean s'aiment depuis longtemps. (seは直接)
なぜならば、これを分解してみると
 1. Marie aime Jean depuis longtemps. 動詞aimerから見て、Jeanは直接補語
 2. Jean aime Marie depuis longtemps. 動詞aimerから見て、Marieは直接補語
1.におけるJeanと、2.におけるMarieを合わせたものが、A.の文章のseに当たるわけですね。従って、seも直接補語です。

B. Marie et Jean se téléphonent tous les soirs. (seは間接)
なぜならば、これを分解してみると
 1. Marie téléphone à Jean tous les soirs. 動詞téléphonerから見て、Jeanはàがついているので間接補語
 2. Jean téléphone à Marie tous les soirs. 動詞téléphonerから見て、Marieはàがついているので間接補語
1.におけるà Jeanと、2.におけるà Marieを合わせたものが、B.の文章のseに当たるので、seも間接補語

■再帰的用法の場合
「se 以外に直接補語があればse は間接補語になる」という判断でよいと思います。
Elle s'est lavée.
Elle s'est lavé les mains.
というのが典型なのは、ご存知と思います。

■受動的用法の場合
すべてseは直接補語です。受動的用法で、se以外に直接補語がくることはありません。
Re: 代名動詞 ( No.5 )
日時: 2007/09/02 15:31
名前: yokko

いつもすばやく丁寧な解説ありがとうございます。よくわかりました!

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