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les yeux rapproches
日時: 2007/12/10 18:29
名前: クルツ

お久しぶりです。
暮津試を簡略にクルツと改めました。
さっそく、質問にうつります。

サルトル作「自由への道」第一部「分別ざかり」の冒頭(folio版:9頁4行目)、主人公マチウの腕をつかんで物乞いする大柄な男の風貌について、著者はごく簡潔につぎのように描写しています。

Il avait les yeux rapproches et des levres epaisses, il sentait l'alcool.

そして、この部分の邦訳(佐藤朔・白井浩司訳、人文書院刊)は以下の通りです。

「男の眼は寄っていた。厚い唇からアルコールがにおってきた。」

そこで、お訊きしたいのは、les yeux rapproches を邦訳では「寄り目」(=斜視)としていますが、原文が意味するところは、瞳と瞳が寄っている斜視のことではなく、顔の造作として、「眼と眼のあいだが狭い」、というふうにも受けとれるように思うのですが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。

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Re: les yeux rapproches ( No.1 )
日時: 2007/12/10 22:38
名前: てふママ

クルツさん、こんばんは。

クルツさんの解釈の通りだと思います。目と目がくっついている顔立ちなのですね。ただ、邦訳の「眼は寄っていた」が、必ずしも斜視を意味するとは限らない、とも思います。斜視と、目と目の間隔が狭いのと、両方の意味にとれますしね。他の箇所で「寄り目」とか「斜視」という表現が出てくるのなら、誤訳と言えるでしょうが。
Re: les yeux rapproches ( No.2 )
日時: 2007/12/10 23:19
名前: クルツ

ご返信拝読。
よく分かりました。
またよろしくお願いします。
では。

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