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leurという語の位置について
日時: 2013/07/15 14:02
名前: K

始めまして。フランス語初学者です。フランス語歴2日目です。
不躾ながら、早速ご質問させていただきます。

J'ai demande aux grandes personnes si mon dessin leur faisait peur.

この文のleurの位置の文法的な説明が欲しいです。
leurは、代名詞でpersonnesをうけたものだと考えたのですが、
siの節の中は、
mon dessin faisait leur peur
という、SVO文型になっていないのはなぜなのでしょうか?
そもそも、faireという動詞は
主語+目的語+faire+peur
といった、動詞よりも前に目的語がある形をとるのでしょうか?

辞書には、
faire A de B
AをBにする。
(一般に、de Bの部分はAの前か文頭におく)
とかかれていて、さらに混乱しております。

またpeurについてしらべてみると、
faire peur (a qn)で、〜を怖がらせるとなっていますが、
leurは前置詞aを含んで、倒置されているのでしょうか?



よろしくお願いします。

和訳[私は大人にこの絵が怖いかどうかを聞いた。]

出展:星のお王子様の冒頭より

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Re: leurという語の位置について ( No.1 )
日時: 2013/07/15 22:17
名前: てふママ

Kさん、ようこそ。
フランス語歴2日目とはビックリです。ずいぶん複雑な文をもう読んでいらっしゃるのですね。
何点か、Kさんには未消化の部分がおありのようです。

まず、この場合のleurは、人称代名詞の間接目的の形です。間接目的というのは、普通〈à + 人〉のことと考えましょう。つまりleurにはそのàが含まれているわけです。

次に、leurの語順については、明確な決まりがあります。つまり「目的語(直接/間接)の人称代名詞は活用している動詞の直前に置く」ということです。これが英語の語順とは大きく異なります。

si 以下を代名詞を使わないで書き改めると、si mon dessin faisait peur aux grandes personnes となります。
この中のaux grandes personnesの部分は、先に挙げた〈à + 人〉に当たります。ここでは「人」が3人称複数なので、aux grandes personnesは、leurに置き換えられます。
代名詞でない場合は、間接目的は後ろに置きますが、代名詞になると動詞faireの前に置かれます。

このことは、動詞faireに固有のことではなく、どんな動詞でも同じです。
また、faire A de Bはお書きになった文の構造とは異なるので、無関係です。

faire peur à という表現なのでとまどわれたのかと思いますが、もっと簡単な文で考えるとわかりやすいかと思います。
A: Je téléphone à mes parents.(私は両親に電話する)
B: Je leur téléphone.(私は彼らに電話する)
間接目的が代名詞でないAの文と、代名詞のBの文を比べていただければ、一目瞭然かと思います。faire peur àでも、これと同じようにお考えください。
Re: leurという語の位置について ( No.2 )
日時: 2013/07/16 10:06
名前:

てふママさん、即日のご回答ありがとうございます。
とても解りやすくて助かりました!


どうも英語的な発想が染み付いていて語順に違和感を感じていましたが、すっきり納得できました。

また、例文までつけていただき、わかりやすかったです。

人称代名詞の間接目的、第4文型について学ぶ機会を与えて頂きありがとうございます。

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