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動詞の変化
日時: 2004/05/30 10:19
名前: seibun

作文で:彼は彼女が駅まで荷物を運ぶのを手伝った:をIl i'a aidé à porter ses bagages à la gare.と書いたらaidèeとなおされました。主語はilなので語尾のeをつけなかったのですが、それとも目的語の荷物の関係からeを付けるのですか?受身の過去分詞の変化を何処かで勘違いしているので教えてください。

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Re: 動詞の変化 ( No.1 )
日時: 2004/05/30 11:21
名前: てふママ

seibunさん、こんにちは。

この文章は、助動詞にavoirを用いる複合過去形ですよね。受身(être + 過去分詞)ならば主語に対する性数一致が必要ですが、avoirを助動詞に用いる複合過去では、過去分詞が主語に性数一致することは決してありません。そのかわり、「直接目的が動詞に先行する場合、過去分詞はその直接目的に性数一致する」という約束事があります。

この場合、「手伝う」という動詞の直接目的語である「彼女」が、代名詞であるために動詞より前に来ています。したがって、そのlaに性数を一致させてaidéeとなるわけです。

日本語では「彼女が駅まで荷物を運ぶのを…」となっていますので、「彼女」が直接目的にあたるということがわかりにくいかも知れませんが、「彼女を手伝った」と考えていただければよいかと思います。

また、もし「彼はマリーが駅まで荷物を…」だった場合、Il a aidé Marie... となり、直接目的である「マリー」が動詞より後ろに来ますので、この時は一致は必要なくなります。

不明の箇所がありましたら、また続けてご質問ください。
Re: 動詞の変化 ( No.2 )
日時: 2004/06/02 09:13
名前: seibun

てふママさん、解りやすい解説有り難うございました。やはり文法がわかると数学の難問を解いたような達成感がえられ明日への糧になります。

そこでもう一つ教えていただけますか。
それは不定冠詞、定冠詞の使い分け上手くできません。
un èlèment essentiel du bonheur
un comitè de gestion
双方とも抽象名詞なので冠詞はいらないと思うのですが、du bonheurが正解でした。
また、Rester parmi ces gens-là est un enfer.この時のun enferのunも私をとても混乱させます。

いつもこれは悩みの種になっているので、使い分けの手がかりをいただければ幸いです。
Re: 動詞の変化 ( No.3 )
日時: 2004/06/02 16:53
名前: てふママ

seibunさん、最初の問題は解決したようで良かったですね。

さて冠詞ですが、冠詞のない言語を母語とする私たちにとって、確かに厄介なものです。解説をし始めたらきりがないのですが、まず、「抽象名詞なので冠詞はいらない」という判断の仕方は少し危険です。冠詞(=限定詞のひとつ)は名詞の指標となるもので、「こういう名詞にはこういう冠詞がつく」というのではなく、「この名詞をこのように表したいので、こういう冠詞がついている」と考えるべきなのです。
du bonheurの問題ですが、この場合「幸福」を概念として表したい(=幸福というもの)ので、定冠詞がついています。けれどもいつもそうだというわけではありません。例えばun moment de bonheurという場合、これはほぼun moment heureuxと同義で、de bonheurの部分が形容的になっているため冠詞はつきません。つまりこのときは名詞を限定したくないので限定詞がつかないのです。
comité de gestionがわかりやすい例です。これを英語にするとmanagement committeeでしょうか。英語の名詞は隣合う名詞を修飾する機能があるんですね。そのためにmanagementとcommitteeという二つの名詞を並べて意味を形成することができます。一方フランス語の名詞にはその機能がありませんので、deでつなぐことになります。すなわち形容的な用法の場合、冠詞はつかないのが原則となります。英語で[名詞1][名詞2]と並んでいるのは、フランス語では[名詞2] de [名詞1]となると考えていただけばよいでしょう。
字数制限を越えますので、いったん切りますね。
Re: 動詞の変化 ( No.4 )
日時: 2004/06/02 17:08
名前: てふママ

un enferで混乱していらっしゃるのは、おそらく、なぜl'enferとならないかという疑問ですね?キリスト教でいうところの絶対的な地獄ならばl'enferですが、この場合は「地獄のごとき状況」、「地獄のひとつの形」に過ぎませんね。そういうときは「地獄の一様相」と考えるので不定冠詞単数形になります。ご存知のように、「月」は通常la Luneと定冠詞ですが、une Lune déjà partiellement éclipséeなどというときは、「月のひとつのあらわれ方」ととらえて、やはり不定冠詞になります。

これらのことを本当に理解するには、とにかく沢山の文章に接して、ひとつひとつこういうときにはこの冠詞が使われるのか、と確認していく他に方法はないんですね。ネットの検索を使って"un enfer"と"l'enfer"をそれぞれ検索してみて、どういう文脈でどちらが使われるかを探してみたりするのも勉強になりますよ。上記の説明で不明なところがあれば、またご質問ください。
Re: 動詞の変化 ( No.5 )
日時: 2004/06/03 08:34
名前: seibun

てふママさん、言語の背後にその文化が控えているという大変奥深い説明を有り難うございました。もっと広い視野から全体を理解していきたいと思います。
具体的に形容詞的に考えなさいというアドバイスは今まで私の中になっかた思考方法です。確かな手がかりを本当に有り難うございました。

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