pour について |
- 日時: 2022/06/28 02:35
- 名前: クルツ
- てふママさま
こんばんは。夜分に失礼いたします。 さっそくですが、意味を汲みかねている一文を引用します。
La guerre de 1792 apparaissait, en contradiction absolue avec la vérité historique, comme un élan victorieux qui, tout en dressant le peuple français contre les tyrans étrangers, aurait du même coup brisé la domination de la Cour et de la grande bourgeoisie pour porter au pouvoir les représentants des masses laborieuses.
教えていただきたいのは、最後近くの「pour porter au pouvoir les représentants des masses laborieuses」に関わるのですが、これを目的を示すものとして「〜ために」ととり、和訳するなら「〜のために、〜した」とすべきか(a)、継起の意味にとって「宮廷と大ブルジョワジーの支配をうち倒し、勤労大衆の代表を権力の座につかせた」というように読むべきか(b)、決め手がないまま立ちどまっています。引用文は「歴史的真実にまったく反して」といっていますし、「aurait brisé」と条件法におかれてもいます。また、ここのところでいわれていることは、歴史的事象として、控えめにいっても意見が分かれるでしょうし、事実としての一意性がないうえ、引用文では非現実的なニュアンスがこめられていますから、けっきょくのところ、(a)でも(b)でもさほど解釈上の差がないといえばないように思えますが、いかがでしょうか。そうではなくて、自然に読めばどちらかに振れるということがあるでしょうか。
問題をぐっと一般化して、pour を「継起」の意味にとる場合の例文として、il est parti pour ne plus revenir.(彼は立ち去って二度と戻って来なかった)とか、ils ont quitté leur maison pour s'installer dans un hôtel particulier.(彼らは自分たちの家を出て大邸宅に移り住んだ)といったもの(ロベール仏和大辞典より)をとりあげますと、ぼくだったらまず、ごく自然に両者とも「かれは二度と戻って来ないために立ち去った」「彼らは大邸宅に身を落ち着けるために家を出た」という意味に読むと思います。前者については、もし和訳の必要が生じた場合には据わりが悪いですから再考するでしょうけれども、後者については、前後の文脈が関係してこないかぎり、pour 以下を実現されたもののようにとっている辞書の訳のようには考えないと思います。このことは積年の疑問なのですが、単文でも疑問の余地なくどちらかに読めるということがあるのでしょうか。そのあたりをご教示いただけますと幸いです。
長くなりましてまことに恐縮です。 どうぞよろしくお願いいたします。
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