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enの意味ないし機能について
日時: 2025/06/20 17:30
名前: クルツ

てふママさま

たいへんご無沙汰しております。クルツです。
さっそくですが、下の文章にお目通しください。

Il arrive que la pensée se fasse à ce point impérieuse, à ce point irrésistible qu'elle fait éclater toutes les formes où elle s'est jusque-là exprimée. Sa « voix », son intensité, au risque de ne pas toujours trouver l'issue, comptent seules. Elle se fait alors si puissante qu'il lui faut basculer en une sorte de chant, d'hymne triomphal, ou bien se ramasser au contraire en formulations denses, compactes, si justes qu'elles en sont impénétrables et lumineuses à la fois.

ぼくにとっての問題は最後の一文に含まれるenの機能ないし意味です。たまにではあるのですが、si 〜 que 〜とかtellement 〜 que 〜の構文の、que以下の結果節でこの種のenに遭遇することがあり、そのつど釈然としないものが残りました。このenは文脈から察するに原因を意味していて、de celaのことだろうくらいのところで曖昧に読みとばし、ほとんど見ないふりをしたいたのですが、これは、よくよく考えるまでもなく、もしそういう機能のenだとすると、端的にこのenは不要だと思うんです。si 〜 que 〜で原因を含意していますから、ここにそういう意味のenが加える必要がそもそもありませんね。とするといわゆる冗語的なものにあたるのか、等々いろいろと考えるのですが、やはり釈然としません。辞書類や文法書にもだいぶあたって見ましたが、腑に落ちる説明をまだ見ません......。

ご教示どうぞよろしくお願いいたします。
メンテ

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Re: enの意味ないし機能について ( No.1 )
日時: 2025/06/20 21:29
名前: てふママ

クルツさん、こんばんは。
お久しぶりですね。暑さにもめげずに勉強なさっていることに敬服いたします。

さて、このenですが、どの用法にも合致しなさそうな、なくても文意に影響を及ぼさなさそうなen、意外によく見かけるという印象です。私の考えでは、これは êtreとともに用いて進度を示すenではないかと思います。ひとつの理由は、思い出す限りの例では être とともに使われていたからです。

ロベール・クレ仏和辞典のêtreの項目を見ると以下の説明があります。
Ben être  …まで進んでいる、…という事態になっている
J'en suis à la moitié du livre. 本を半分まで読み進んでいます。

Je n'en suis au point d'abandonner. あきらめる[棄権する]寸前まで来ています。


つまり日本人的感覚ではenがなくても文の意味は通るのですが、enによって「進度」のニュアンスが付加されるのではないかと。
うまく日本語になりませんが、例えば elles sont impénétrables だと単に「それらは不可解だ」ですが、elles en sont impénétrables だと「それらは不可解にまでなっている」とでも言いましょうか。
メンテ
Re: enの意味ないし機能について ( No.2 )
日時: 2025/06/21 00:11
名前: クルツ

ご回答ありがとうございます。

なるほど、非常に納得しました。文意にさほど干渉しないとはいえ、てふママさんの説を踏まえているのといないのとでは汲みとれるニュアンスに大きな違いがありますね。毎度のことながらたいへん勉強になります。(en の項目ばかり目を皿にして読み漁っていましたが、むしろ être との関係に留意すべきでしたね)

こつこつフランス語の原書を読み続けていますが、際立ったブレークスルーもなく、いまだに読むのがむずかしいです。

またの機会もどうぞよろしくお願いします!
メンテ

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