笑えるフランス語

街やWebで見かけた困ったフランス語をご紹介
笑えることが少なくなることを願って…

はしょるな! 2004年10月24日(日)

  【Répertoire ダイニングルーム レペトワ Répertoire「レペトワ」とはフランス語で"レパートリー"のこと】

あらあら、ずいぶん端折っちゃって…
正しい発音表記は「レペルトワール」。[r]の音が全部抜けてしまっている。先日も書いたように、確かにフランス語の[r]の音は、日本人には聞き取りにくく、語の頭に来ない限り、あまりはっきり聞こえないのも事実だ。そうは言っても、完全に音がないように表記するのは、やはり考え物だ。例えば、《trois》は「トワ」に近く聞こえるが「トワ」ではない。そう表記できるのは、toi, toitなので、troisはやはり区別して「トロワ」や「トルワ」と書くべきだろう。

http://www.seiyo-ginza.co.jp/restaurant/repertoire.html
 

英語の癖が抜けない(^^;; 2004年10月16日(土)

  【La Fontaine「ラ フォンティーヌ」マークは、登録商標です。〜わき出る泉を表現しています〜】

相変わらずの発音表記ミス。「ラ フォンテーヌ」が正しい。でも、これはある意味、伝統的な間違いかも知れない。

英語の発音の苦手なお年寄りが「ティ」が言えなくて「テ」となるのは、昔から笑いのネタになっている。例えば、第2次大戦時代に広く使用された消毒殺虫剤「DDT」を、「デーデーテー」と発音するとか…(古いね、どーも…)

そんなわけで、「テー」という音はカッコ悪く、「ティー」がスマートだという思い込みが人々の中にあることは否定できない。けれども、フランス語では「ティー」と「テー」のどちらの音も存在するので、きちんと使い分けなければいけない。「フォンティーヌ」という発音になる単語はフランス語には存在しないし、「フォンテイヌ」もない。あくまでも「フォンテーヌ」である。

http://www.la-fontaine.co.jp/index.htm
 

一流メーカーだけに… 2004年10月03日(日)

  【SEIKO ALBA LADIES INGENU セイコーアルバアンジェーヌ 「ingenu(アンジェーヌ)」とはフランス語で「無邪気な」という意味です。女性らしいカジュアルな遊び感覚を大切にした、ブレスレットウォッチ。】

どうしても、フランス語の間違いというのは発音関係のものが多い。正しいスペルは"ingénu"なので、アクサンが省かれているだけだが、発音は「アンジェニュ」が正しいので天と地ほども違う。「ジェ」のところに強調が置かれるのではなく、最後の「ニュ」の部分が強いので、むしろ「アンジェニュー」と書いてもよいくらいだ。「アンジェーヌ」と言えば、なんとなくフランス語っぽいという感覚はわからないでもないが、間違いは間違い。

そして、もし私が命名者だったら、"ingénue"(発音は同じくアンジェニュ)というスペルにするだろう。この単語は形容詞としても名詞としても使うのだが、最後にeをつけると女性形になる。「無邪気な女性」をイメージさせたいなら、女性形にしたほうがいいし、「腕時計」という単語がフランス語では女性名詞なので、それを形容する言葉としても女性形にするとよいと思う。

http://shop.neel.jp/alba/ingenu/
 


- Web Diary UpVersion ver 1.30 -