最近よく見かけるインスタント・スープのTV CMがある。野菜の具がたくさん入っているので、子役タレントが「飲み物と言うより食べ物ですね」と言うと、姉役(かな?)のタレントが、「こいつ、うまいこと言う」と感心する。そんなストーリーだ。 さて、フランスだったら、このCMは成立しないだろう。なぜなら、フランスではもともと、スープは飲み物ではなく食べ物だという認識だからだ。「スープを飲む」(boire de la soupe)という表現も皆無ではないが、普通は「スープを食べる」(manger de la soupe)と表現する。コンソメスープのような、具がほとんど入っていないものでも同様に「コンソメを食べる」(manger du consommé)となる。