フランス語でコンピュータのことを《ordinateur》(オルディナトゥール)と言う。この言葉が出来てから今年で50年経つ。1955年にIBMフランスが最初のマシンを商品化する際に、フランス語ではどういう名前にすべきかについて、政府が10人の科学者に案を出させたのだ。《ordinateur》を提案したのは、ソルボンヌのラテン文献学教授、ジャック・ペレ。これが採用されて、IBMは《ordinateur IBM 650》という商品名でマシンを売り出し、以後この単語がコンピュータを指すフランス語の普通名詞となっていった。《ordinateur》は「秩序立てるもの」というような意味の造語である。もし他の人の案が採用されていたらと思うと、面白い。他案は以下の通り。