今日の一言
見つけた言葉、気になった言葉をつづって行きます。 |
2024/02/05 (Mon) 20:10:42 ペアリング完了 > atterrage(attérage) アテラージュ 前の投稿に「ペアリング」はjumelageと書いたのだが、それは説明書きでの書き方だった。 実際にそのイヤホンをつけて新たな機器とペアリングさせるときに聞こえるガイド音声は"atterrage (attérage)"だということに気づいた。atterrage (attérage)は辞典によれば「(長い航海後の陸地への)接近」の意味だ。似たような意味のatterrissageかと思ったが、間違いなくアテラージュと聞こえる。機器の状態としてはペアリングが完了したことを伝えているが、語の意味としては正確にはペアリングではなく、「岸に近づいたこと」つまり、connectéの前段階をあらわすのかななどと考えている。 ただ、色々調べても辞書にはこういう機器の用語としての使い方は見つからなかった。 (No.37) |
2024/02/03 (Sat) 10:33:38 ペアリング > jumelage ジュムラージュ 初めてワイヤレスイヤホンを手に入れた。誕生日プレゼントにもらったものだ。JBL製なので各国語に対応している。デフォルト設定では音声ガイドは英語だったが、面白いのでフランス語に変更してみた。Bluetoothが繋がると"connected"と音声が出るのだが、フランス語では"connecté"となった。 気になって関連語をいろいろ調べると、なるほどと思う言葉ばかり。標題のペアリングはイヤホンをBluetooth経由で機器に認識させることだが、フランス語では「対にすること、結合、連結」の意味のjumelageを使うらしい。動詞のjumelerも説明書にはよく出て来る言葉だ。 ちなみに、ノイズキャンセリングつきワイヤレスイヤホンは、écouteurs sans fil avec réduction de bruitと表記されている。 (No.36) |
2020/04/02 (Thu) 10:02:36 陽性の > positif ポズィティフ 1月に新型コロナウィルス関連の投稿をしたが、2ヶ月半経って事態はますます深刻化している。自分が感染しないように、人にうつさないように、そればかり考えて暮らしている。 悲しいことに、志村けんさんがコロナ由来の肺炎で亡くなられた。フランスでもたくさん報道されている。亡くなるに至った経緯を説明する一文にこうあった。 Il est testé positif au virus.(彼は検査の結果ウィルス陽性と判明した) positifは「肯定的な」という意味でよく使う形容詞だが、「陽性の」という使い方もあるのだ。反意語はもちろんnégatifである。positifという語がこの意味で使われなくなる日を心待ちにしている。 (No.35) |
2020/01/29 (Wed) 11:42:08 私はウィルスではない > Je ne suis pas un virus. ジュ ヌ スュイ パ アン ヴィリュス (パザン) 新型コロナウィルスに関するニュースが毎日気になるが、フランスなどでは、アジア人を見るとウィルスキャリアだとして差別する場面もあるそうな。そんな場合の自己アピールのために、こう書いて掲げる人もいるとニュースが報じていた。 とにかく各方面に頑張っていただいて、早く収束することを切に望む。自分に出来ることは感染の可能性のある場所へ行かない、手洗い、消毒、マスクくらいなのだろうけれど、キャリアにならないことは大切だ。 (No.34) |
2018/02/22 (Thu) 00:08:13 チーム・パシュート > la poursuite par équipes ラ プルスュイット パーレキップ 平昌オリンピックで、スピードスケート女子がチーム・パシュートで金メダルを取った。「パシュート」というのは英語のpursuitであり、フランス語とはスペルが少し異なる。フランス語では「チーム同士の追い抜き競争」という言葉の構成になっている。オリンピックはフランス語での場内アナウンスもあり、やはり楽しい。 (No.33) |
2015/02/16 (Mon) 10:40:19 ハッピー・バレンタイン > Bonne Saint Valentin ボンヌ サン ヴァランタン Twitterでこの言葉が流れていて、へえこう言うのかと興味を持った。Saint Valentinはもちろん「聖ヴァレンタイン」(フランス語ではヴァランタン)のことで、男性の聖人である。 Saint Valentinが男性名詞なのにbonneという形容詞の女性形がついている理由は、この言葉がBonne fête de Satin Valentin !の略だからである。本来、女性名詞のfête(祭り)を形容する形容詞なので、女性形になっている。 (No.32) |
2014/09/19 (Fri) 14:32:18 ハイタッチ > tape m'en cinq / donne-m'en cinq タプ マン サンク / ドヌ マン サンク カタカナ語の「ハイタッチ」は和製英語で、実際には"high-five"あるいは"give me five"などと言うそうだ。英語でもフランス語でも「5」(five, cinq)という単語が使われていて、これが語源と関係あるようだ。英語のことはよく知らないが、フランス語の場合は、元々「私を5本の指で叩いて」という意味である。英語には「高い」という意味の言葉が含まれているが、フランス語にはない。 いずれにせよ、このジェスチャー自体はアメリカで始まったそうなので、フランス語でもそう昔からあった表現ではないだろう。 (No.31) |
2014/08/26 (Tue) 15:07:33 インク吸い取り器(ブロッター) > tampon buvard タンポン ビュヴァール 日本語でさえ、あれは何という名称のものだろうとしばらく考えてしまった。さらに、この文具を知らない人もすでに多いだろう。何かを書いたインクが乾かないで残っているときに、汚さないためにインクを吸い取るために使う。黒板消しに取っ手のついたような形状のものだ。弓なりになっている下側に、吸い取り紙をセットして使う。 今日、万年筆を使っていて、これがあればなあと思ったので、フランス語では何というのだろうと疑問に思ったのである。buvardは「飲む」boireという動詞から出来た名詞で、「吸い取り紙」の意味だ。初めてtampon buvardという表現に出くわしたら、意味を勘違いしてしまうかも知れない! (No.30) |
2014/04/01 (Tue) 09:40:37 シダレザクラ > cerisier à fleurs pleureur スリズィエ ア フルール プルルール 昨日シダレザクラの写真を撮りに六義園に行ったが、入口には各国語の案内パンフレットが置かれていて、その中にフランス語のものもあったので、いただいてきた。 そのパンフで使用されていた表現である。cerisier à fleursで「花咲いた桜の木」の意味であり、pleureurは「枝の垂れた」という形容詞でcerisierを修飾している。従って、この表現はシダレザクラが咲いたときを描写した言い方ということになる。 一方、和仏辞典でシダレザクラを引いてみると、cerisier à branches pendantesとある。branches pendantesは「垂れ下がった枝」の意味だから、全体では「垂れ下がった枝を持つ桜の木」ということになる。花が咲いていなくても使える表現だ。 フランスにこの品種はないので、フランス語での言い方が決まっているわけではないようだ。各地のシダレザクラが有名なスポットに、フランス語パンフレットがあれば、見てみたいものだ。 (No.29) |
2014/03/09 (Sun) 10:43:57 トランスジェンダー > transgenre トランスジャンル 最近観た映画『ダラス・バイヤーズクラブ』にはトランスジェンダーの人が登場するので、フランス語では一般になんと言うのだろうと気になって調べてみた。 トランスジェンダーとは、遺伝子上の性と「性自認」とが違う状態にある人のことを言う。ただし、これは性的嗜好を特定化するものではない。 辞書にはまだ載っていない新語であるが、フランス語の場合、「〜を越えて、〜の向こうに」の意味を持つ接頭辞trans-に、「性」(生物学的な「性」sexeではなく、文法上の「性」と同じ言葉)をあらわすgenreをつけた合成語になっている。ほぼ英語のtransgenderと同じ構造と言ってよいだろう。 形容詞の場合は、transgenreも使うが、transだけでも頻繁に使っているようだ。例えば「トランスジェンダーの男性」は、un homme transといった具合だ。 (No.28) |